育児休業給付金の受給額を、休業開始前の賃金と休業期間に基づいて計算します。配偶者の休業取得状況も考慮します。
財産分与とは
財産分与とは、離婚に際して、婚姻期間中に夫婦で協力して形成した財産(共有財産)を清算し、それぞれに分配する制度です。民法第768条に基づき、協議離婚、調停離婚、裁判離婚のいずれの場合にも認められる権利です。財産分与には、共有財産の清算を目的とする「清算的財産分与」、離婚後の生活保障を目的とする「扶養的財産分与」、離婚原因を作った相手方に対する「慰謝料的財産分与」の3つの要素がありますが、本計算ツールは最も基本的な「清算的財産分与」の額を算出します。
財産分与の計算方法
清算的財産分与の計算は、大きく以下の4つのステップで行われます。
- 評価基準日の確定: 通常、夫婦が別居を開始した日、または離婚協議が本格化した時点が財産を評価する基準日となります。
- 共有財産の範囲の確定: 基準日時点で存在する、婚姻生活中に取得した財産と債務を洗い出します。それぞれの配偶者が単独名義で持っていても、婚姻期間中の収入等で取得したものは原則として共有財産に含まれます。一方、結婚前から持っていた財産(婚前財産)や、婚姻期間中であっても相続や第三者からの贈与で得た財産(特有財産)は共有財産から除外されます。
- 財産の評価: 洗い出した財産(預貯金、有価証券、不動産、自動車など)と債務(住宅ローン、カードローンなど)を時価で評価し、差引額(純財産額)を算出します。退職金については、婚姻期間に対応する部分の権利が財産分与の対象となります。
- 分配額の算定: 両配偶者の純財産額を合計し、それを共有財産の総額とします。この総額を、原則として各2分の1(50%)の割合で分配します。ただし、家計の維持や財産形成への貢献度に著しい差がある場合などは、この割合が調整されることがあります。最終的に、各配偶者が既に保有する純財産額と、分配割合で得られるべき額との差額を「清算金」として支払うことで、財産の清算が完了します。
計算例
夫(配偶者A)と妻(配偶者B)が別居を開始した時点の財産状況が以下の通りだったとします。
- 夫の財産: 預貯金2,500万円、債務(住宅ローン)1,500万円、退職金帰属額0円
- 妻の財産: 預貯金500万円、債務0円、退職金帰属額0円
- 分配割合: 50%ずつ
計算は次のようになります。
- 夫の純財産額: 2,500万円 - 1,500万円 = 1,000万円
- 妻の純財産額: 500万円 - 0円 = 500万円
- 共有財産総額: 1,000万円 + 500万円 = 1,500万円
- 夫の取り分(50%): 1,500万円 × 50% = 750万円
- 清算金: 夫の取り分(750万円) - 夫の純財産額(1,000万円) = -250万円
清算金が負の値です。これは、夫が既に共有財産総額の半分(750万円)よりも多くの純財産(1,000万円)を保有していることを意味します。したがって、財産を公平に分けるためには、妻が既に持っている500万円では足りない分(250万円)を、夫から妻へ支払う必要があります。結果として、夫から妻へ250万円の清算金が支払われることになります。
財産分与でよくあるケース
住宅ローンが残っている自宅不動産の場合
自宅の評価額からローンの残債を差し引いた正味の資産価値( equity )が共有財産となります。その後、不動産を売却して現金化して分ける、一方が不動産を取得して他方に代償金を支払う、など方法を協議します。
退職金がある場合
婚姻期間に対応する退職金の権利は重要な共有財産です。勤務先の退職金規程に基づき、別居時点での帰属額(見込額)を算定する必要があります。正確な算定が難しい場合は、勤務先の人事部門に問い合わせるか、社会保険労務士に相談することをお勧めします。
特有財産と共有財産が混同している場合
結婚前からの預金口座に、婚姻中の収入が入金され混ざっているような場合、その区別は困難になります。可能な限り通帳の記録等で証明を試み、合意が得られない場合は調停等で判断を仰ぐことになります。
財産分与の合意後は
財産分与の内容が決まったら、その合意内容を明確に文書化することが極めて重要です。口約束だけでは後日の紛争の原因となります。作成した「離婚協議書」に、どの財産を誰が取得するか、清算金の金額と支払方法、支払期限などを詳細に記載しましょう。特に不動産の名義変更や預金の振込には、合意書面が必須となります。Doculawの「離婚協議書」テンプレートを利用すれば、必要な項目を漏れなく記載した正式な書面を作成できます。