借入金の利息と毎月の返済額を計算し、利息制限法の上限利率(元本に応じて15%、18%、20%)を超えていないかチェックします。元利均等返済と元金均等返済の両方に対応。
遅延損害金とは
遅延損害金とは、金銭債務の支払いが期限を過ぎた(履行遅滞となった)場合に、債権者が債務者に対して請求できる追加の金銭を指します。これは、遅延によって債権者が被った損害の賠償としての性質と、遅延を抑止する役割を持っています。利息とは異なり、損害賠償の一種であるため、特約がなければ元本に対する利息とは別に請求できます。
遅延損害金の計算方法
遅延損害金は、以下の要素に基づいて計算されます。
- 元本: 支払いが遅れている元の金額。
- 遅延期間: 支払期日の翌日から実際に支払われる日(または計算を行う日)までの日数。
- 利率: 適用される年利率。契約で定められた「約定利率」がない場合は、法律で定められた「法定利率」(2020年4月1日以降は年3%)が適用されます。約定利率は「利息制限法」の上限を超えることができません。
- 1年の日数: 利息計算の基礎となる1年の長さ。契約で特に定めがない限り、1年を365日として計算するのが一般的です(「365日計算」)。契約で「実際の日数」と定められている場合、計算を簡略化するため計算日が属する年の日数(うるう年は366日、平年は365日)を使用します。
計算式は以下の通りです。
遅延損害金 = 元本 × 年利率 ÷ 1年の日数 × 遅延日数
計算結果は1円未満切り捨てが一般的です。
計算例
元本50万円、支払期日2025年12月31日、計算日2026年10月19日、契約利率の定めがない(法定利率3%適用)、1年を365日として計算する場合を考えます。
- 遅延日数: 支払期日2025年12月31日の翌日(2026年1月1日)から計算日2026年10月19日まで、292日。
- 適用年利率: 法定利率 3%。
- 日利率: 3% ÷ 365日 = 約0.0082192%。
- 遅延損害金(端数処理前): 500,000円 × (3% ÷ 365) × 292日 ≈ 12,000円。
- 端数処理: 12,000円(1円未満切り捨て)。
したがって、請求総額は元本50万円に遅延損害金12,000円を加えた512,000円となります。
利息制限法の上限
契約で定める遅延損害金の利率には上限があります。利息制限法により、元本の額に応じて以下の上限が定められています。
| 元本の額 | 上限年利率 |
|---|---|
| 10万円以下 | 20% |
| 10万円超~100万円以下 | 18% |
| 100万円超 | 15% |
契約利率がこの上限を超える部分は、原則として無効となります。本計算ツールでは、入力された元本に応じて自動的にこの上限を適用します。
よくあるケース
- 家賃の滞納: 賃貸借契約書に遅延損害金の定めがある場合、その利率に従って計算します。定めがない場合は法定利率が適用されます。
- 売掛金の未回収: 取引先への売掛金の支払いが遅れた場合、取引基本契約書や請求書に記載された条件に基づき計算します。
- 個人間の貸し借り: 金銭消費貸借契約書を作成する際は、遅延損害金の利率を明確に記載しておくことがトラブル防止に役立ちます。
次のステップ:支払催告書の作成
遅延損害金を含めた金額を明確にしたら、次のステップとして債務者に対して正式な支払いを請求する「支払催告書」を作成することをお勧めします。この文書は、債権者の請求内容(元本、遅延損害金、新しい支払期限など)を明確に伝え、法的な証拠としても有効です。本サイトの「支払催告書」テンプレートを利用すれば、計算した金額を元に、必要な情報を記入して簡単に作成することができます。